ANDPADの利用状況をデジタルにスコアリングし、ANDPADを最も使っているユーザーを称賛するANDPAD AWARDのユーザー部門。今回は、「ベストボードユーザー賞」で全国第3位を受賞した、株式会社catalyst 班長の田面 賢一さんにお話を伺った。
静岡県藤枝市に拠点を置くcatalystは、戸建て住宅へのエアコン取り付け・交換工事を中心に、水回り、電気、空調、家電設備、さらにはプチリフォームまで、住宅に関わる設備工事を一手に引き受ける専門工事会社だ。大手家電量販店やマッチングサイト、自社ホームページと複数の受注経路を持ち、迅速かつ柔軟な対応力でお客様からの厚い信頼を獲得している。
2021年の設立からわずか数年で着実に実績を積む同社だが、その原動力となっているのが、今回お話を伺った班長の田面さんをはじめとする「少数精鋭のチーム力」と「ANDPADボードを活用した徹底的な情報一元化」にある。同社の代表を務める天野さんは、ANDPAD AWARD 2025においてベストボードユーザー賞で全国2位を受賞しており、会社全体としてANDPADボードの高い活用度を誇っている。
(天野さんのインタビュー記事はこちら : https://one.andpad.jp/magazine/19575/)
そして今回、ベストボードユーザー賞で第3位を受賞した田面さんも、班長として現場の最前線に立ちながら、1日に最大8件もの現場を回る驚異的な生産性を実現しているキーパーソンだ。前編では、同社の事業内容やSNSを活用した独自の取り組み、そして異業種から建設業界へ飛び込んだ田面さんの経歴から、お客さんに安心感を与える仕事の流儀に迫る。

住設工事全般に対応。迅速な施工とSNS発信で安心感を届ける
──まずは、貴社の事業内容について教えてください。
田面さん: 当社は静岡県藤枝市を拠点に、戸建て住宅の家電設備工事全般を請け負っています。一番多いのはエアコンの設置工事ですが、アンテナ、トイレ、洗面台、エコキュート、照明などの設置から、簡単なプチリフォームまで幅広く一手に引き受けています。新築を建てたタイミングでの新規取り付け工事はもちろん、築10年から20年を経た住宅内のエアコン入れ替え工事も多いです。
──どのような体制で業務を進めていらっしゃるのでしょうか。
田面さん: 現在は私を含めて3名の社員がいます。体制としては、代表の天野が事務所にいることが多く、お客様との連絡窓口や現場の手配・管理といった番頭業務を担っています。私ともう1人の社員が現場に出て工事を行うという役割分担です。もちろん自社だけでなく、信頼できる協力業者さんにも手伝っていただいています。現在は大手家電量販店やマッチングサイト、自社ホームページなど複数の受注経路があり、それらをすべてANDPADボード上で管理しています。

株式会社catalyst 班長 田面賢一さん
──貴社はTikTokやInstagramなどのSNS発信にも非常に力を入れられており、田面さんご自身も動画に積極的に出演されていますね。どのような狙いがあるのでしょうか?
田面さん: 建設業界全体が深刻な人手不足ということもあり、若い世代や求職者に向けて、catalystの雰囲気や「仕事の楽しさ」を知ってもらう採用目的というのが一つです。プロのカメラマンである友人から機材や編集のアドバイスを受けながら、ショート動画を投稿しています。
ただ、それ以上に発信する意図として大きいのは「お客様に安心感を持ってもらいたい」から。エアコン工事などは、お客様のプライベートな空間であるご自宅にお邪魔して作業をします。お客様からすれば「どんな人が家に来るのだろう」とすごく不安だと思うんです。
だからこそ、SNSというオープンな場で僕自身が顔を出して発信することで、「こういう人が工事に来てくれるんだな」と事前に知っていただき、少しでも安心感や共感を生み出せればと、発信を続けています。
──技術だけでなく、安心感やコミュニケーションを大切にされているのですね。田面さんから見て、catalystの強みはどこにあるとお考えですか?
田面さん: 事前の情報発信を含め、お客様に不安を与えないコミュニケーションを第一に考えた丁寧な施工は、他社にも負けないと思っています。お客様との信頼関係を築きながら、現場の工事の質を高めていく。そして迅速に対応できるフットワークの軽さと、高い技術力を持つ協力業者さんたちとのチームワークこそが、当社の強みですね。
未経験からマルチプレイヤーへ。チャレンジ精神で身につけた技術
──田面さんはもともと異業種にいらっしゃったと伺いました。どのような経緯でcatalystで働かれるようになったのでしょうか。
田面さん: 前職は営業などのデスクワークを中心に10年ほどやっていました。もともとお客様と話をするのはすごく好きだったんですが、「本当に自分に合っているのかな」と悩む時期もありました。
代表の天野とは、もともと友人同士だったんです。天野がまだ個人事業主だった時代に、僕が前職と並行してダブルワークでお手伝いを始めたのが最初のきっかけですね。手伝っていくうちに、身体を動かして自分の手で成果を形にする、この仕事の面白さに魅了されてしまって。そこから本格的にのめり込み、天野ともう一人のメンバーの3人で「株式会社catalyst」を立ち上げることになりました。
──電気や建設の知識は全くゼロからのスタートだったのですね。技術の習得は大変ではなかったですか?
田面さん: 本当に知識ゼロからのスタートでした。でも、この仕事一本で安定した暮らしを守っていくためには頑張らなきゃいけない。休みも惜しんで猛勉強し、電気工事士などの必要な国家資格を次々と取得していきました。
何よりありがたかったのは、周りの環境です。天野だけでなく、元請企業の社長さん、協力会社さん、業界の先輩方が、現場で一から手取り足取り教えてくれました。そうしてコミュニケーションを取るうちにどんどん仲良くなって、それがさらに仕事の面白さや、勉強へのモチベーションに繋がっていったんです。失敗もたくさん経験しましたが、周りの皆さんに育ててもらいながら技術を吸収してきました。

──今では電気・エアコン工事から住宅設備全般、プチリフォームまで手掛ける「マルチプレイヤー」として活躍されています。
田面さん: 最初から何でもできたわけではありません。周りから「これ、やれる?」と聞かれた際に、「やってみよう」と応えてきた結果です。もともとチャレンジ精神が旺盛だったことに加え、天野との気心知れた関係性が挑戦を後押ししてくれました。面白がって取り組むうちに、今のように幅広く手掛けられるようになりました。
──1日の仕事の流れはどのようなイメージでしょうか。
田面さん: 朝は事務所に出勤してから現場へ向かうことがほとんどですが、工事内容によっては現場へ直接向かう場合もあります。できるだけ朝はサッと出られるように、前日のうちにANDPADボードを見て翌日の予定や作業の流れを組み立てて、必要な道具や部材の準備・積み込みまで終わらせておきます。
現場の件数は、通常期で1日4〜5件ほど。夏場のエアコン工事の繁忙期になると、工事や現地調査(見積もり)を含めて1日に最大8件ほどこなすこともあります。現場から事務所へ戻った後は、翌日の準備やお客様への見積もり作成、連絡対応などを行って帰宅する、という流れです。
──1日8件ですか!お一人で回る数としては驚異的です。そんな多忙な日々の中でANDPADボードを活用され、今回の「ベストボードユーザー賞」で第3位を受賞されました。昨年は代表の天野さんも第2位を受賞され、会社としてもトップクラスの活用度です!
田面さん: 正直な感想を言うと、「1位が良かったな」って悔しかったんです。「俺の上にまだ2社もいるのか!」と(笑)。
ただ、間違いなく言えるのは、うちはもう「ANDPADなしじゃ生きられない会社」になっちゃっているということです。それくらい、日々の業務に深く根付いていますね。

お客さんの潜在ニーズを汲み取る。丁寧な対話がリピートを生む
──現場で作業される際、お客さんに対して特に意識されていることはありますか?
田面さん: 一番は、お客様に不安を持たせないための身だしなみや話し方、コミュニケーションの取り方には常に気を配っています。
──前職での営業経験が、現場でのコミュニケーションにも活きていそうですね。
田面さん: そうですね。初対面の職人に対して、疑問や要望があってもなかなか言い出しづらいというお客様が多いと思います。そこで、営業職時代に培った聞き出す力や雑談力を活かして、こちらから積極的に話しかけ、壁を取り払うようにしています。
単に決められた工事をこなすだけでなく「本当はこうしてほしかった」という潜在的なニーズや疑問を丁寧に汲み取り、説明を重ねて納得していただく。そういった接客が、安心感や「次もお願いしたい」という高いリピート率、信頼関係に直結すると考えています。
──お客さんのタイプに合わせて、コミュニケーションの取り方も変えているのでしょうか?
田面さん: はい、お相手のタイプに合わせて話し方を柔軟に調整し、話しやすい空気感を作っています。例えば、ご年配のお客様であれば、お相手の表情や空気感を察した上で、あえて「お母さん」と少し距離を縮めた親しみやすい言葉遣いをすることもあります。そうすることで親近感が生まれ、信頼関係が構築しやすくなるんです。
万が一、工事中に予期せぬミスやトラブルが起きた際も、事前のコミュニケーションがしっかり取れていれば、お客様にご納得いただきやすくなりますし、その後のリピートにも繋がりますからね。
──田面さんにとって、現在のお仕事の「やりがい」はどんな瞬間に感じますか?
田面さん: やはり、お客様が「ありがとう」と言ってくださった瞬間が一番嬉しいですし、やりがいを感じます。あとは、他社から「できない」と断られた難工事を、自分たちの工夫で無事に納められたときは嬉しいですし、達成感があります。周りから無理だと言われたことをやり遂げたときの「やってよかったな」「喜んでもらえたな」という想いが、毎日の原動力になっています。

静岡県藤枝市にある同社のオフィス。
異業種から建設業界へと飛び込み、前職で培った「対話力」と自らのチャレンジ精神でマルチプレイヤーとして活躍する田面さん。SNSを通じた発信や現場での丁寧なコミュニケーション、そして他社が断る難工事にも工夫して挑む姿勢の根底にあるのは、「お客様の不安を解消し、心から喜んでもらいたい」という強いホスピタリティだ。
しかし、一人ひとりのお客様と丁寧に向き合いながら多忙な現場をスムーズに回すためには、現場と事務所の間で情報をタイムリーに共有・蓄積する仕組みが欠かせない。
続く後編では、同社がいかにして「ANDPADボード」を導入し、膨大な案件とスケジュールを管理しているのかに迫る。ホワイトボードやメッセンジャーアプリによる管理の限界を突破し、対応可能な現場数を増加させた具体的な活用術と、チーム連携の裏側を紐解いていく。
| URL | https://catalyst-job.jp/ |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 天野 佑介 |
| 設立 | 2021年10月 |
| 本社 | 静岡県藤枝市高洲18-15 |















