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良質な顧客体験を提供し、契約ベースで紹介率45%を実現!|健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社

〜vol.1〜「正道を行く」家づくりと「魅せる現場」への取り組み

1998年に創業し、福岡で最初に「外断熱工法」に特化した住宅を手掛け、九州で唯一「ハウス・オブ・ザ・イヤー」で2回の大賞を受賞する高い住宅性能を誇る健康住宅株式会社。また、2021年『魅せる現場コンテスト』総合最優秀賞を受賞するなど、現場美化にも精力的に取り組んでいる。良質な顧客体験(CX)を提供することで、契約ベースで紹介率45%を実現している同社は、さらなる品質向上を目指して2018年にANDPADを導入し、現場DXの取組みをスタートさせた。そこで、今回は同社の施工部門を担う健康住宅グループのHOUSE ORIGIN株式会社 より、部長の藤村興さん、建築部 品質管理 内田哲也さん、岩藤妙美さんの3名にインタビューを実施。vol.1では、「正道を行く」という健康住宅の理念を体現する家づくりにおける強み、契約ベースで紹介率45%を実現する同社のCXにおける取組みについて伺った。

藤村 興氏
健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社 部長(品質管理・IC・社員大工)
ストリートミュージシャンとして活動後、リフォーム会社に入社。現場監督、営業を経験するなかで住み心地のいい家づくりをしたいという想いが強くなり、2005年7月に同社に中途入社。現在入社17年目。

内田 哲也氏
健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社 建築部 品質管理
前職では現場監督としてアパート・マンションの施工管理に携わる。自邸を同社で施工した際に社風に惹かれて、2014年に中途入社。現在入社8年目。

岩藤 妙美氏
健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社 建築部 品質管理
大工家系で育ち、設計士を目指して建築学科に進学。大学卒業後、2012年同社に新卒入社。同社初の女性現場監督として活躍。現在入社11年目。

INDEX

 

「正道を行く」家づくりを体現する4つの強みと特徴

創業から24年、構造耐震性と断熱性能のトータルバランスが高く、九州の気候に特化した住宅を提供している同社。「正道を行く」を理念として掲げ、「お客様への感動の提供」を経営の機軸に、社員全員で「物心両面の幸せ」を追求している。この「正道を行く」姿勢は、同社の強みに色濃く反映されている。

同社の住宅性能の要である外断熱工法は、材料にもこだわり、オール乾燥木材を採用。HEAT20 G2レベルの性能を備える国内屈指の高性能仕様である「トリプル完全樹脂サッシ」を全棟標準搭載するなど、高性能住宅のトップランナーとして一切妥協のない家づくりをしている。

また、耐震等級3を全棟で取得し、地震にも強い強固な構造で、安心・安全な住まいづくりを実現。既存の耐力壁構造に加えて、間取りに左右されにくい住宅用制震工法「MIRAIE」や、一般的に使用されている構造用合板の代わりに優れた特徴を持つ耐力面材「あんしん」を取り入れるなど、優れた構造耐久性を追求している。

本社内に併設された住宅資料館では、住宅設備・全館空調システム・実物大の構造・結露実験など、同社の住宅性能の高さを体感することができる

藤村さん: 全棟耐震等級3の認定をもらっている会社はなかなかありません。全棟で長期構造計算をするのは手間がかかるだけでなく、プランニングに高度な知識が必要になります。以前は構造計算を外注していましたが、今は自社で基準をつくり、全棟構造計算できるよう仕組みを構築しました。

同社は住宅の性能品質を作り上げる現場にも意識を向け、施工品質の高い住まいづくりと安全のために現場美化にも取り組んでいる。2021年には『魅せる現場コンテスト』で総合最優秀賞を受賞した。建築現場を「お客様の顔」と捉え、現場を綺麗に美しく保つことで幸せに満ちた暮らしが実現できるよう、清掃と整理整頓を徹底。社内では社長塾や社内勉強会、早朝勉強会を実施。社外へはベンチマークとなる企業へ訪問することなどを通じて、5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)にも力を注いでいる。

そして、同社のアフターメンテナンスは自社で実施。入居後3ヶ月点検後は原則1年に1回の点検を半永久的に続ける「永続点検」、節目となる5年目・10年目・15年目・20年目には、建物診断士による、床下点検等を含む「特別点検」を行っている。こうした所定の点検とメンテナンスを実施することで、最長20年の長期保証を実現している。キッチン、トイレ、給湯器など保証対象となる住宅設備機器についても10年まで延長して保証するなど、安心のサポート体制は大きな強みだ。

藤村さん: 定期点検の際には、ご紹介についてもご案内させていただいています。弊社は広告媒体にお金を使うのではなく、その分お客様に還元したいと考えているので、集客としてお客様からのご紹介はとても大事にしています。お客様にもその旨をご説明して、もし弊社を気に入っていただけたらぜひご紹介いただけるようお伝えしています。

ご紹介者には紹介ポイントの積み立てで、旅行や野球観戦チケットなどの特典を設けています。定期点検のタイミングだけではなく、契約段階から最終打ち合わせ、工事中など定期的にアプローチを行っています。

健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社 部長 藤村 興氏

社員全員で「物心両面の幸せ」を追求する社風

「正道を行く」家づくりに真摯に取り組み、社員全員で「物心両面の幸せ」を追求する同社の社風に惹かれて、内田さんのようにお客様が入社するケースも多いという同社。そんな現在の社風が醸成されるまでには、試行錯誤を繰り返してきた。

内田さん: 私は健康住宅で家を建てたことがきっかけで入社しました。前職も建築関係の仕事をしていたのですが、転勤の辞令が出た時に妻から反対されて転職先を探すことに。良い意味でゆるさのある会社の雰囲気がとても良かったので入社を決めました。

藤村さん: 13〜14年前は正直良い社風とは言い難い状況でした。社長自ら社風を良くしようと、外部の研修に積極的に参加したり、いろいろな経営者から話を聞いたり、若い世代とディスカッションしたりと、精力的に勉強するようになりました。受講して良かった研修はわれわれ社員も受けさせてもらいながら、社長の率先垂範に追随する形で少しずつ社風が変わっていきました。いい意味で削ぎ落とされて、今の会社の理念に共感する人が残り、今に至ります。評価制度は、以前は社長評価や全社員が投票するランキング評価を実施したりしましたが、グレード制になったのは最近のことですね。

岩藤さん: 私は2012年の新卒入社で、元々大工家系で設計士を目指していました。健康住宅の採用面接で現場監督を勧められて、「現場を知っている設計の方がいい」と父親からもアドバイスをもらい現場監督に。弊社では初めての女性の現場監督です。

新卒採用においても、お客様への感動提供が経営の基軸となり、社員が物心両面の幸せを実現していく同社の「正道を行く」という企業理念に共感する人に入社してもらえるよう、新卒採用面接は5次選考まで実施。2次選考では2日間の合宿型選考を行い、学生と膝を突き合わせてとことんお互いの想いをぶつけ合っている。

藤村さん: 就職は結婚のようなもの。以前は部門のトップや社長が面談していましたが、根本的な考え方が合わず離職するケースもあったので、6年前からコンサルティング会社に入ってもらってアドバイスをいただきながら、今の採用方法をとっています。人材育成は労力がかかりますし、後々お互い不一致がないようにじっくり時間をかけるようにしています。

また、同社では10年ほど前から社員同士の交流の場として、毎週金曜日の全社会議後に社屋のガレージでBBQを開催している。担当は持ち回りで、2万円の予算内で50〜60名分の食事の準備から片付けまでを行う。コロナ禍になってからは開催を見送っているものの、普段はなかなか会話できない部署の人との貴重なコミュニケーションの場を大切にしながら、風通しの良い社風が醸成されている。

「ゴミがない現場」から「魅せる現場」へ。現場美化の取組み

同社は「お客様への感動の提供」のためにさまざまな取組みを行なっているが、そのうちの一つとして、現場美化が挙げられる。10年ほど前から藤村さんが中心となり、近隣住民への感謝と施主への恩返しとして現場美化をスタート。岩藤さんが中心メンバーに加わり「魅せる現場」へと昇華させ、2021年には『魅せる現場コンテスト』で総合最優秀賞を受賞した。

健康住宅の現場

藤村さん: 九州は工事案件が多く職人さんの立場が強い文化なので、当初は職人さんから「追加費用がもらえないなら別の工務店に行く」と言われてしまい、現場美化の実現に向けては苦戦しましたね。お客様満足度を追求していくためには現場美化は必要不可欠だと考えていたので、「現場が綺麗じゃないと、これから職人さんが仕事をもらえない時代が来る」ということを伝え続けました。県外で現場美化に取り組んで成功している寿ホームズさんに一緒に訪問し、実際に職人同士の交流の場を設けてからは、少しずつ取り組んでいただけるようになりました。

パッと見て綺麗な状態はつくれても、いつもきれいな状態をキープするのはなかなか難しい。内装工事など気づいたら汚れているということもあるので、弊社もまだできていない部分もありますが、「できている」「できていない」の差を少しずつ埋められてきています。

内田さん: 新しくお仕事をさせていただく職人さんにも、毎回現場に行った時に現場美化について伝えるようにしています。今までのやり方が染み付いていて、すんなり受け入れていただけないこともあります。3現場ほど担当するうちに現場をきれいにしてくれるようになることもあるので、伝え続けることが大切ですね。

健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社 建築部 品質管理 内田 哲也氏

そして、現場美化の土台ができてきたタイミングで、岩藤さんが現場美化の中心メンバーの1人となり、「魅せる現場」に向けた動きを加速させた。

岩藤さん: 私自身が担当したタイミングでは、大工さんも現場美化について理解してくれていて、綺麗な現場にはなってきていました。それにプラスして「魅せる現場」にしていくために、寿ホームズさんをはじめとするベンチマークした他社事例などを参考にして、現場の職人さんと一緒に考えながら進めました。現場に立ち寄られたお施主様に少しでも華やかな気持ちをもっていただければと、職人さんに造花を飾ってもらうようお願いしたことがあるのですが、その時に積極的にやってくれた職人さんが筆頭となって現場美化に取り組んでくれています。

健康住宅グループ HOUSE ORIGIN株式会社 建築部 品質管理 岩藤 妙美氏

藤村さん: 竣工間際の仕上げ工事は自然と汚れてしまうので課題がありましたが、だいぶ綺麗になってきました。協力会社さんを集めたパートナー勉強会を2ヶ月に1回開催していて、その場でお客様アンケートの「現場が綺麗で良かったです」というコメントを紹介したり、監督のみんなが現場に行って自ら掃除しながら、掃除ができていない協力会社さんに声をかけたりするようにしています。基本概念としては、人は基本的に汚れていなければ汚しにくいので、汚さない状態をキープすることがポイントですね。

「魅せる現場」になったことで、流出原価も削減できています。また、足元が悪くて転んだり、カッターで手を切ったりという軽度な事故が減りました。現場を片付けておけば怪我を未然に防げるのも良かったことですね。現場が常に綺麗であることでミスが減り、余計な追加発注なども減らせて、資材のコスト削減にも繋がっています。その結果、お客様の大切なお家を丁寧にお造りでき、高品質の建物を実現でいています。

こうした「正道を行く」を体現した取組みと4つの強みによって、同社の紹介率は契約ベースで45%と非常に高い水準を実現している。2018年に開催した20周年の感謝の集いには、施主総勢1,083名が来場するなど、良質なCXが醸成されていることが窺える。

vol.2では紹介率45%実現を下支えしている業務オペレーションの構築について紹介する。

健康住宅株式会社
URLhttps://www.kenkoh-jutaku.co.jp/
代表者代表取締役 畑中 直
設立1998年8月1日
所在地〒814-0104 福岡市城南区別府5-25-21
取材・編集:平賀豊麻
編集・デザイン:原澤香織
ライター:金井さとこ
デザイン:安里和幸
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