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〜前編〜大工と施工管理の経験を活かし、 職人さんとお客様の満足度向上を目指す

目次

  1. 施工管理に興味を持った、その理由
  2. 大工から施工管理へ 
  3. 職人のモチベーションアップのために

創業から60年の歴史をもつ中村工務店。長崎県で展開する「すまいるリフォーム」は、長崎県施工実績13年連続No.1を誇る。また、「正直施工システム」や丁寧なアフターケアによって、お客様を長く幸せにしていくための体制を整えている。今回インタビューに応じてくださったのは、工務部 部長 大場健太郎氏。前編は、中村工務店様へのご入社の経緯、そしてご自身の大工職人としての経験を活かした職人さんとの向き合い方について伺った。

大場 健太郎氏
株式会社中村工務店(すまいるリフォーム) 工務部 部長

施工管理に興味を持った、その理由

ーーはじめに、大場様が中村工務店様にご入社されるまでの経緯をお伺いできますでしょうか。

25歳のときに手に職をつけたいと考え、大工の道に進みました。最初に入った会社は幅広い知識を持たれている親方がいたので、塗装をはじめ住まいに関することは何でも取り扱っていました。二級建築士の資格を取ったのもその会社にいた頃です。一人前になるまで育ててもらいましたが、入社して7年目、大工職人として現場に立っていた頃、新しく施工管理の担当が入社してきて。自分よりも知識がなく歳も若い人が、突然現場の指揮をとり始めたことに当時は納得がいかず、それがきっかけとなって会社を離れることを決めました。



でも、この経験があったことで施工管理という職種に興味を持ちました。そうして次の職場を探しているときに、「お客様満足度100%のために社員満足度120%を目指す」という中村工務店の企業理念が目に留まったんです。当時、「お客様満足度を追及する」という会社は多くありましたが、「社員満足度120%を目指す」と宣言している会社は見たことがなかったので、とても惹かれましたね。

大工から施工管理へ 

ーー施工管理として入社されたとのことですが、大工から施工管理になられたことによって、ギャップを感じられることはあったのでしょうか。

大工のときは現場を中心に働いていましたが、施工管理になってからは案件全体を俯瞰して見なければいけない立場になって、仕事に対する視点が大きく変わりました。大工職人として現場をまとめる声を発するのと、施工管理として発言するのとでは受け取られ方が全く違う。私が元大工であるという背景を知ってもらっていても、彼らからしたら、私がどこの誰か、どんなスキルを持っているかなんて分からないですからね。現場監督としての経験値も少なく、お願いをしても聞いてもらえないこともありましたが、自分が大工をしていたときの気持ちを思い出しながら、時間をかけてしっかりと向き合っていきました。


職人のモチベーションアップのために

ーー今でも大工さんとのコミュニケーションで、難しさを感じることはあるのでしょうか。

時代や技術の変化に伴い、建物の性能は高くなっています。しかし、これまでの経験を活かしながら工事の判断をされる大工さんにとっては、その変化が手抜きのように感じられてしまうケースもあります。

例えば、昔は新築で間柱を立てるときに十文字に横桟を入れていましたが、今は効率性や断熱性を上げるために基本的に横桟は入れません。でも、大工さんによっては「それでは家が弱くなってしまう」と指摘をされる方もいます。本数を抑えるなどして調整を図ろうとしても、簡単には聞き入れていただけません。

お客様のため、家のためと思って判断していることでも、当社のやり方と大工さんのやり方が違う。さらに、大工さんそれぞれにこれまで培ってきたやり方があるので、その統一化をしていくことや、当社のやり方との落とし所を探っていくことが、非常に難しいと感じています。このような状況の中で、大工さんに当社の考え方を受け入れていただくためには、仕事に対する熱量や人として認められているかどうかということが大切になってくると思います。

当社には、各々が委員会に所属して会社を良くしていこうという取り組みがあります。その中で私は、GS(GYOUSHA SATISFACTION)委員会を立ち上げました。職人さんが働きやすい環境を作っていくための計画を立てていて、実際に協力会社間の一体感やコミュニケーションを強化することや地域に貢献していくことを目的に、3ヶ月に一度地域の清掃をしたり、年に4回業者会を開催したりしています。また、今後、お客様に書いていただいているハガキサイズのアンケートをA4サイズに拡大して、職人さんへのコメントをしっかり書いてもらえるようにしようと考えています。お客様のリアルな声がもっと届けば、職人さんのモチベーションアップにも繋がっていくと思います。

現場で働いている人が生き生きしていることが、お客様への一番のアピールになります。職人さんたちのために何ができるかをこれからも考え続けていきたいです。

ご自身のご経験を活かし、職人さんが働きやすい環境づくりしている大場氏。後編では、リピーターも多い中村工務店のお客様との関係値の築き方と今後の展望について伺う。

>>〜後編〜大工と施工管理の経験を活かし、 職人さんとお客様の満足度向上を目指す

株式会社 中村工務店
URLhttp://www.smile-reform.com
代表者代表取締役 中村 鉄男
設立昭和30年
所在地〒852-8118 長崎県長崎市松山町4番44号
取材:伊藤恒太、平賀豊麻
編集:金井さとこ
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